今政治に求められること~「逆風」を吹き飛ばす実現力で確かな未来を築こう

2009-8-17

新しい政治を創る必要性を訴える

衆議院議員総選挙は、いよいよ明日、公示される。
私も、国会会期中、国会対策副委員長として、あるいは、政党助成法改正案や児童ポルノ禁止法改正案の提出者として、国会に張り付きになっていたこともあり、地元での出遅れを挽回しなければならない苦しい選挙だ。
しかも、この選挙、自民党に対しては、「逆風」ならぬ「突風」ともいわれる状況で、理由もなく、「自民党は嫌い」というイメージが先行していることも否めない。
もとよりこれには、麻生おろしだとか、党内の足の引っ張り合いといった、自民党自身の問題も大きく影響している。
もっとも、不思議なのは、街頭活動をしていても、「民主党が好き」という人は、必ずしも多くないということ。
何か今、自民党はダメ、民主党も頼りにならないという、政治そのものに対する大きな不信感が渦巻いているような気がする。

やはり、今の永田町・霞ヶ関を造りかえることが必要だ。
この改革を実現することが、逆風を吹き飛ばす力となり、確かな未来を築く力となるはずだ。今回、自民党が、国民の皆様からおしかりを頂いた要因の1つには、やはり、「軽い発言」、「足の引っ張り合い」といった、「緊張感のなさ」への疑問があるのではないかと思う。
これに加えて、国民の間には、官僚に政策決定の主導権を握られているからこそ、自民党には天下りや税金の無駄づかいを根絶できないのではという疑念もある。
我々は、このような疑念をもたれている問題に。明確な回答を出し、自民党を根底から造りかえなければならない。

その意味で、私が、皆様に支えられ、この4年間、取り組んできた諸課題は、自民党を造りかえる大きな原動力になるはずだ。

先のコラムでも述べたが、私の国会質問では、皆様の声を踏まえ、極力なれ合いを排してきた。
例えば、昨年10月の衆議院予算委員会委の代表質問でも、社会保険庁の職不良員の免職に関し、麻生総理が、厚生労働省の役人が書いた答弁(抜け道を功名に仕込んでいた)を読んでいるようだったので、与党としては異例の再質問、再々質問を行い、納得できる答弁を引き出した。
危機の時代だからこそ、我々は、なれ合いを打破し、緊張感を持って政治に当たらなければならない。
それを私は、微力ではあるが、できるだけ、実践してきたつもりだ。

また、私は、自らのオリジナルな政策提言に基づき、いくつかの議員立法を実現させてきた。
私がやってきたように、官僚に政策決定の主導権を握られることがなければ、平気で、天下りの根絶や税金の無駄撲滅に大鉈を振るうことができる。

その上で、政治・行政への不信を招く大きな要因となっている天下りは、もう止めよう。
高級公務員も、天下りせずに、65歳まで公務員として(そのかわり55歳位から先は減俸となる可能性があるが)働いてもらおう、その上で、天下り法人の無駄(専用車、個室、秘書等々)を省けば、年数千億円位の税金は節約できよう。

また、与党による政策立案機能を大幅に向上させよう。
この4年間、私は、成立させた7本の法律以外にも、多くの議員立法に携わった。
しかし、議員立法よりも内閣提出法案の審議を優先させるという国会対策のルールにより、結局成立しなかった法案も多かった。
このようなルールは、やはり改革されるべきだ。
米国のような大統領制でなく、我が国は議院内閣制であるため、私は、内閣の法案提出権まで奪う必要はないと考えるが、与党による政策立案機能を大幅に向上させ、主要な政策・法律は、議員主導で提案、議員が答弁していくようにすることは、国民目線の政治を進めるとともに、与党と政府が緊張感を持つ大きなカギになる。

もっとも私は、民主党のような、公務員たたき、官僚バッシングに荷担するつもりはない。
官僚支配でなく、官僚を公僕として使いこなすことが大切だ。

その民主党は、100人の国会議員を内閣の役職につけると言っている。
ただ、これは相当危険だ。
彼らの現在の能力に照らすと、その帰結は、官僚と対立し、行政が機能不全に陥るか、かつての細川内閣のように、官僚からうまく丸め込まれ、官僚支配が強化されるのか、多分そのいずれかだ。

我々は、天下りを根絶するとともに、与党の政策立案能力を強化し、政府との間の緊張感をもちながら、国民目線の政策を遂行するという、永田町・霞ヶ関の大改革を実現させなければならない。
「逆風」を吹き飛ばすには、「実現力」こそが必要だ。

だからこそ、今回の総選挙、必ず勝たなければならない。
そして、私は、国民のため、自民党を根底から造りかえ、「新しい」政治を創造する力となるため、命懸けで戦いに臨んでいく。