国民のために!!今こそ必要な自民党改革~党執行部は猛省を

2010-4-11

危機感はどこまで伝わったか。自民党谷垣総裁

4月5日の自民党本部。
参議院選挙必勝のため、非現職の衆参選挙区支部長(落選議員・新人で次期国政選挙公認予定者)の意見を聴き、これに執行部が答える形式の会議が、久し振りに開催された。
折からの平沼・与謝野新党の動きもあり、執行部交代を求める意見、一丸となってまとまっていこうという意見など、様々な意見が出され、会議は2時間半に及んだ。
私も発言し、党執行部に「反省」を促すとともに、党改革の必要性を訴えたが、その真意が、どこまで伝わったか。
私は、谷垣総裁、大島幹事長ともに良く存じ上げている。

また、大島幹事長が国対委員長当時、「選挙区を回りたいから」と、一旦固辞したにもかかわらず、「対決の最前線に立つためには君が必要」と直接泣き落とされ、都合2年間、国会対策副委員長を務めたという経緯もある。
この日は、はなから「退陣が必要」と言うことは控えたが、谷垣執行部に対し、今までの党運営についての総括と、反省を求めた。「先の会議で、谷垣総裁は、『参議院選挙までアト100日しかない。だから、今、執行部を代えるという選択は妥当でない』という言い方をされた。
しかし、谷垣総裁が誕生して150日、この間の党運営が適切であったかと言えば、決してそうではない。

昨年の9月の総選挙後の世論調査(讀賣)では、『自民党が政権を奪還できる』と考える人が66%もあつたが、今調査をすれば、確実にその割合は下がっているだろう。
参院選までアト100日だから今のままでまとまっていこうと言われても、これまで150日間拙劣な党運営をしてきた執行部が、反省も総括もしないで、これから100日で挽回できるとは思えない。

だから、執行部には、素直に反省の言葉を述べて頂き、『谷垣は変わります』と、国民に対してハッキリ言って欲しい。

具体的な党運営の失敗を3点申し上げたい。

第1は国会対策。
まず、審議拒否戦術は、明かな愚策だ。それも、公明党や『みんなの党』と共闘を組めれば良いが、自民党だけ審議拒否では、自分勝手な『匹夫の勇』そのものだ。
わが党が政策論争を忌避した姿勢に、将来への不安を抱える多くの国民が嫌気をさしてしまった。
次に、『政治とカネ』問題の追及に拘泥しすぎたこと。
鳩山問題にしても、小沢問題にしても、その追及は、切れ味良く、迫力を持って、短時間で効果的な得点を上げ、次に政策論争に移らなければならない。
それが、(谷垣総裁も含め)バッターは下手、ダラダラ追及で、多くの国民が嫌気をさしてしまった。
このような国会対策の失敗を、執行部にはしっかり総括してもらわなければならない。
その上で、『政策論争をする自民党』を打ち出して頂きたい。

第2は選挙対策。
党執行部は、『求心力維持』と『参院選』に頭がいっぱいのようだ。
でも、普天間基地の問題が5月末までには、9割方まとまらないと言われており、鳩山内閣退陣の可能性も高まっている。
そして、ポスト鳩山の民主党新政権(支持率はご祝儀相場で上がる。)が、『自民党政権時のような選挙なしのたらい回しはしない』と、衆参ダブル選挙に打って出たとき、自民党は勝てるか?
党執行部は、昨年中までに、次期総選挙での公認候補予定者の選任を加速すると言っていたが、300小選挙区のうち、3分の1以上は空席のままだ。
その意味でも、現執行部には、総括と反省を促したい。

第3は政策。
これまでの国会論戦でも、自民党は、民主党のバラマキ政策や対米政策は批判するけれども、『自民党だったらどうするの』という点が、見えてこなかった。
そもそも、現執行部は、『(古い)自民党をぶっ壊す』ことを標榜した『小泉構造改革路線』を進めるのか、進めないのか、ハッキリしない。
連休明けには、『改革を進める』マニフェストの案が提示されることを期待したいが、政策面でも、これまでの150日への猛省を促したい。」

この発言に対し、大島幹事長からは、「日々反省はしているのだよ葉梨君。選挙対策は検討する。小泉構造改革は、基本的には進めると言う考え方。」という返答。
谷垣総裁は、「自民党の若手の攻撃力は高まっている。人事でも考える。」という返答。
ちょっと食い足りなかった気がする。

昨年、ウソで固めたマニフェストで政権についた民主党が、今ガタガタの状態なのに、自民党がピリッとしないように見えるのも、このような執行部の危機感のなさに起因するところが大きい。
私は今、同志とともに、より具体的な党改革の要請を行う準備を進めている。
与党民主党がこれだけデタラメな中、新たな受け皿としては、小粒の新党では多分なく、自民党自身の抜本的な党改革が急務だ。