今こそ政治のリセットを~菅民主党政権の断末魔のあがきに想う
2010-12-27
菅民主党政権が、いよいよ断末魔のダッチロール状況に陥っている。政権しがみつきのため、鳩山由紀夫氏とともに現在の日米関係悪化の原因を作った社民党に対し再び連携を呼びかけたと思いきや、民主党とは全く水と油の「たちあがれ日本」にも秋波を送る始末。
でも国民は、民主党のなりふり構わぬ不節操に、驚かなくなりつつある。
国民は、民主党政権に、日本のために何かをしたいという志が全くないことを見透かしているし、彼らが、政権にしがみつき、国民の血税から議員歳費を得たいという私利私欲で行動していることを知っているからだ。
私が昨年の総選挙後、コラムの更新を再開してから1年が経った。
民主党の掲げる誤った政策に警鐘を鳴らしてきたつもりだが、最近では、わざわざ私が書かなくても、民主党のひどさは、誰の目にも明らかになっている。
実際、先に閣議決定された平成23年度の予算・税制を見ても、場当たり的なバラマキ政策をパッチワーク式にちりばめただけで、民主党議員の中にも、これで日本が良くなると本当に信じている方が何人いるのだろうかと思いたくなる。このような民主党の体たらくを見せつけられれば支持率の急降下も避けられない。
各紙の世論調査では、民主党政権の支持率はおおむね2割、不支持率はおおむね7割という結果で、政党支持率でも、民主党は自民党を下回るようになってきた。
もっとも、支持率第1党の座に返り咲いたとはいえ、自民党の支持率がさほど上がっているわけではない。
民主党に失望した国民は、「支持政党なし」に流れ、「政治不信」がますます高まってきているというのが現状だろう。
自民党にどうして元気がないのか。
理由は簡単で、昨年の総選挙で、若手がほとんど討死にしてしまったからだ。
昨年8月、私たちが、「民主党の言っている財源などはありません」、「政治とカネの問題でも、民主党の方々は、他人に厳しいわりに自分にはきわめて甘い」と説けば説くほど、世間の反応は、「民主党がそんなにひどいはずはない」、「民主党の悪口を言うお前がおかしい」というものだった。
実際は、悪口を言っていたつもりはなく、事実を話していたわけだが、有権者やマスコミには、そうとってはいただけなかった。
その結果、自民党で勝ち上がった議員の多くは、結局、地盤のしっかりした超ベテランで、自民党自身も機動性に欠け、若々しい魅力に乏しい政党となってしまった面は否めない。
ウソをついて勝ち上がった民主党議員たちは自己保身に懸命、超ベテランの多い自民党議員は、いささか若々しさに欠ける。
与野党ともにこのような状況では、国際社会の荒波の中で、日本がおかしくなっていくのは当然の成り行きだ。
そして、国会がこのような状況では、小手先の連立などで、問題の解決ができるはずがない。
真に日本の将来を考えていくためには、与野党ともにリセットすることが絶対必要だ。それには早期の解散総選挙しかない。
ただ、私は、リセットしたからといって、昔の自民党政治に戻るのということを、余り心配しなくてもよいように思う。
昨年8月の総選挙では、私自身の力不足で、苦杯をなめる結果となったが、私は、そのことで、誰かに泣き言を言おうとは思わない。
今年1年、できるだけ地元を歩き、いろいろな方々からお話を聞いた。
余りにひどい国政の状況を見せつけられながら、日本のために働けなかったことは非常に悔しいことだが、それでも、地域の生の声を聴き、対話するという、大切な時間を持つことができたと思う。
その中で、私自身が、新しい自民党を作っていかなければならないという思いがますます強くなった1年でもあった。
来年こそは、ウソつきたちを政治の世界から放逐し、新しい保守政治を打ち立てる年としていきたいものだ。